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■3月6日──橋本徹のコンピ&パーティー情報
僕の渾身選曲の一枚『Free Soul. the classic of Nina Simone』がリリースされました。強い気持ちが伝わったのか、渋谷のCDショップはどこも大推薦してくれていて、今週は恒例の昼ごはん後の試聴機めぐりも心なしか足どり軽やかです。バイヤーの方が「ついに出たニーナ・シモンの決定盤という感じですね」と声をかけてくださったり、「中盤から後半の流れもいいね」と僕がまさに言ってほしかったことを言ってくれた女友だちがいたり、「フリー・ソウル・ボビー・ウーマックを思い出して熱くなったよ」と久々に連絡をくれた古い音楽仲間がいて、今日は僕もニーナ・シモンと『Free Soul. the classic of Bobby Womack』を交互に聴いたりしています。ホセ・フェリシアーノもまたしかりですが、「サウンドとしての」歌の力というものを実感させられますね。
最近の『素晴らしきメランコリーの世界』選曲への反響もとても大きくて(ぜひ「usen for Cafe Apres-midi」の特集プログラムもお聴きください)、特に御本家(?)・山本勇樹が『シンガー・ソングライター編Disc-1』について吹き込んでくれた留守電メッセージには、こちらの方こそ大感動してしまいました。僕には今、仕事を終えて夜、吉本宏やアルゼンチン帰りのパンチョ河野を含め、こうした愛すべき真の音楽好きと酒を酌み交わす時間が(もちろんカルロス・アギーレの話などに花を咲かせながら)、かけがえのないものとなっています。今シンガー・ソングライターにひたすら夢中になっている歳下の友人ユズルと飲んでいてもそうなのですが、本当にいいヴァイブをもらえると同時に、そのピュアな音楽愛に頭が下がるのです。
先月の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」に続く青春小説再読の今月第1弾は、アラン・シリトーの「土曜の夜と日曜の朝」にしました。ペイル・ファウンテンズが“アーサー・シートンが決してへこたれないと言ったのを思い出せ”と歌ったのがよみがえる、激しさと優しさがないまぜになった想いに、やはり胸をかきむしられます。本を読みながら、僕はどんどんティーンエイジャーの頃に還っていくんだなと思いました(久しぶりに野球チームに入ってユニフォームも揃えたし)。明日は大学生のときのように一日中映画館にこもって、1/11に亡くなったエリック・ロメールの追悼上映で「コレクションする女」「クレールの膝」「愛の昼下がり」を観てこようと思っています。
ここからのひと月は、数多くのDJパーティーに招んでもらっているのも楽しみで、とりわけ春分の連休に九州に出かけるのは、もう何か月も心待ちにしていました。「usen for Cafe Apres-midi」の名セレクターでもある渡辺裕介くんの提案で昨春より始まった、その名も「SUBURBIA SUITE」というイヴェントが3/21(日)に福岡・STEREOで行われるのです。翌日には佐賀・嬉野温泉に行き美味しいものを食べましょうという話もあるので、万全のモティヴェイションでのぞみたいと考えています。
そしてDJ月間の皮切りとして、3/13(土)にカフェ・アプレミディで開くのが「Soul Souvenirs」です。フリー・ソウル×ニーナ・シモン&ホセ・フェリシアーノCD発売記念ということで、僕も一曲たりとも無駄にしない、かなり思い入れをこめた選曲をしようと決意していますが、山下洋/宿口豪/Chintam/ユズルの他の4人のDJも毎回最高のプレイを聴かせてくれますので、ぜひ足を運んでいただけたら嬉しいです(しかも入場無料ですよ)。ルー・コートニーのレコードをモティーフとしたフライヤーも気に入っていて、『I'm In Need Of Love』というタイトルでカフェの片隅にひとり佇む彼に自分を重ね合わせてしまい、見ていると「I Don't Need Nobody Else」(『Free Soul Colors』でも聴ける名曲です)と叫びたくなってしまいます。そして山下洋のコメントを読んでいると、ジョン・レノンのように「Don't Let Me Down」と心の底からシャウトしたくなるような日々の救済のために、ダスティー・スプリングフィールド&アレサ・フランクリンの「Don't Let Me Lose This Dream」(夢をさまさないで)という歌声を聴きたくなってくるのです。そんなフライヤー原稿を最後に、このページにも掲載しておきたいと思います。それでは皆さん、この春はDJパーティーでお会いしましょう。
「Soul Souvenirs」
3/13(土)23時から翌5時までカフェ・アプレミディにて入場無料!
DJ's Choice for Soul Souvenirs
Nick Drake / Bryter Layter
孤独の影と喪失を滲ませる、物憂く美しい音楽。これもまた無垢な魂のありかを求め彷徨う、僕にとってのソウル・ミュージック。「Poor Boy」「One Of These Things First」「Northern Sky」。ニック・ドレイクをヴァン・モリソンやホセ・ゴンザレスのようにかけたい。(橋本徹)
Dusty Springfield / Where Am I Going
たとえばビートルズの 「All I've Got To Do 」や 「Don't Let Me Down」。乱暴な言い方ですが、ボクにとってのソウル・ミュージックってそういう曲のコト。このイギリス人女性のレコードもそういうレコードなんだよね。(山下洋)
King Curtis / Live At Fillmore West
前夜のレコード選びが楽しい。「コレは絶対7インチだよな」とか「この曲やっぱサイコー!」なんてレコ棚を漁ってるうちに1人DJ大会に。アレサの前座で暴れまくるキング・カーティスよろしく本番前からすでに最高潮! そして橋本さんも山下さんもChintamさんもユズル君も同じことをしているはずなのだ。(宿口豪)
Nancy Wilson / Tell The Truth
「Soul Souvenirs」の醍醐味は細かいカテゴライズに捉われず純粋に楽しめるソウル・ミュージック。ピークタイムから終盤にかけての抜群な空気感はもちろんのこと、それを演出するまでの暖かみのあるメロウ・グルーヴの心地よさ。「Tell The Truth」はまさにそんな時間に相応しい曲です。(Chintam)
Labi Siffre / The Vulture
僕がフリー・ソウル15周年パーティーでかけた曲でフロアが熱くなる。ど頭のブレイクビーツにやられ、ファンキーなグルーヴに踊らずにはいられないはず。ジャミロクワイを思い起こす声も最高! こんなにカッコイイ曲はなかなかない。(ユズル)
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